ブルコ先生のシミケア相談室
うっかり!醤油が服についたときの対処法
食事中、ちょっとした油断で起こるのが醤油のシミ。
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麺類をすすった瞬間、醤油ラーメンの汁がピッと跳ねた
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刺身や煮物を取り分けていてポタッ
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子どもに食べさせていたら、気づいたら胸元に…
誰にでも起こる日常の“うっかり”ですが、
実は醤油のシミ、放っておくと意外と厄介なんです。
醤油のシミが落ちにくい理由
醤油は「水溶性」だから簡単そうに見えますが、
色素・アミノ酸・塩分・糖分が混ざったとても複雑な汚れ。
さらに、調理してあるものは、油分を含んでいたりします。それによっても、
染み抜きの仕方がかわってきますよ。
・時間がたつと酸化して茶色く変色
・熱が加わると色が定着しやすい
という特徴があり、
洗濯機で普通に洗っただけでは“うっすら茶色い跡”が残ることもあります。
それでも「家でなんとかしたい!」という方へ
ついた直後であれば、家庭でできる応急処置も効果があります。
家庭でできる応急処置
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すぐに水で薄める
シミの部分を水につけて、醤油を押し出すようにもみ洗いして流します。
ついてすぐなら、これで落ちるシミもあります。 -
中性洗剤でやさしくなじませる
食器用中性洗剤を少量つけ、指や歯ブラシなどで軽くトントンしてなじませます。 -
ぬるま湯ですすぐ
30〜40℃程度のぬるま湯で洗剤を流します。
※お湯すぎると色が定着するので注意。
注意点
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乾かしてしまうと色素が残りやすくなります。
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シルク・ウール・色柄ものは家庭処理で色落ち・輪ジミのリスクあり。無理してやらないこと
- 外出先ならおしぼりではふかないように。乾いたハンカチやティッシュなどで水分を吸い取るくらいにしておきましょう。

まだ残っている場合は、どうすればいいの?
ここからさらに手をかけて染み抜きしてみましょう
1・ここから染み抜きで使用するものを揃えます
いるもの・・・小皿・液体酸素系漂白剤・重曹・歯ブラシ・ドライヤー・クエン酸
2・小皿に液体酸素系漂白剤2:重曹1の割合でつくり、歯ブラシに少量つけましょう
3・シミの部分にやさしくなじませ、ドライヤーを1分ほど当てて加熱しましょう。
熱を加えることで、効果がアップします♪
あまり近くに当てすぎると、熱が高くなりすぎるので、手で触ってみて熱すぎない程度に当ててください。
4・すすぐ前に、クエン酸(スプーン小さじ1杯+水100ml)を
シミにかけると、反応して泡が出るので、それから水ですすぎ、洗濯します

えっ、クエン酸で中和?なんだかめんどうだな。このまま洗濯してしまえばいいんじゃない?
先程作った漂白剤と重曹は、アルカリ性です。分解する力が強くなるのですが、そのままだと素材を痛めやすいなどのリスクを伴います。
ここで酸性のクエン酸を使うことで酸とアルカリが反応して中和されるんです。
これを数回繰り返して、薄くすることはできます。
まとめ
醤油のシミは、ついた直後の対応がとても大切。
「水で薄める → 中性洗剤 → やさしく処理」が基本ですが、
時間がたったシミや大切なお洋服は、無理せずプロにお任せください。
プロのクリーニング店が、あなたの大切なお洋服を守るお手伝いをします🐾

ちょっと黄ばみになる理由を勉強してみましょう
◆時間がたった醤油ジミが「黄ばみ」になる理由
ついた直後の醤油ジミは茶色っぽく見えることが多いですが、
時間がたつと「黄色〜黄茶色」に変わって目立ってくることがあります。
これは、醤油の中身が関係しています。
醤油には、
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アミノ酸(たんぱく質)
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糖分
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色素
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少量の油分
が含まれています。
これらが衣類の繊維に残ったまま時間がたつと、
空気・光・湿気の影響で酸化が進み、
だんだんと黄色く変色していくのです。
さらに厄介なのが、
「一度洗ったから大丈夫」と思っていても、
完全に落ちきっていない成分が繊維の奥に残っているケース。
そこに、
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アイロンの熱
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乾燥機の熱
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夏の高温多湿
などが加わると、
残った成分が再び反応して黄ばみとして浮き出てくることがあります。

「ちゃんと落ちたと思ってたのに、あとから出てきて醤油ジミって手強いんだね」
つまり、
時間がたった醤油ジミの黄ばみは“汚れの落とし残しが変化した姿”。
見えなくなった=落ちた、ではないのが、
醤油ジミの難しさなんです。
おうちで洗えないお洋服や、大事なお洋服はぜひプロにおまかせください。





